戦力外通告→女優

こんばんは!間野翠です☆

 

昨日「こんな人いたなぁ」という記事を書いてみて、思い出した印象的なお客様がいたので早くもシリーズ第2回目をお送りしたいと思います。

 

変わったお医者様のお客様

そのお客様はお医者様でした。ご自身が学生時代にホテルをはじめ、500か所以上のレストランに食べにいったことがあり、レビューなども積極的に書いていらっしゃる実績をお持ちとのことでした。(本人談)

その経験から飲食店の料理の味、サービス、雰囲気などについてご自身の評価基準があり、またそれについて絶大な自信をお持ちでした。

 

そのお医者様がいらっしゃると、サービススタッフの言葉遣いや態度の評価に始まり、料理人が提供する料理については〇△✖で評価されました。

Aというスタッフのこういう言い回しがよかった、Bというスタッフは細かな配慮が足りなかった…といった具体的なご指摘を賜ります。

お気に入りは職人がお客様の目の前で揚げる天ぷらカウンター。そちらでお食事することが多かったのですが、召し上がる姿はまるで審査員。。。

海老△、銀杏〇、帆立✖…といったかたちで一品ずつ評価されます。その場でのフィードバックはそこそこに、後日サービス全体についての長文のご意見メールにてフィードバックがあります(;´∀`)

もちろんお褒めのコメントもありましたが、「油の風味がいつも違うような気がした、サービススタッフが持ってきたお茶はお客様が一番おいしく飲める温度で入れたのか」などなど…

 

 

とにかく細かい!!!

 

会社側はサービスについて黙って帰ってしまうお客様が多い中で 、ご意見をくださるお客様の存在は貴重だという歓迎モードだったので手厚いもてなしをする方針でした。

もちろん一理あります。…でも事件は現場で起こっていて、それに直面するのは第一線で接客しているスタッフたちなのです(°∀°)

 

トーナメント戦

その方がお帰りになった後、各サービススタッフはあるタスクに苛まれます( ;∀;)

それはご来店の御礼のお手紙を送ることです。それも遅くとも次の日には投函しなければなりません!!

 

なぜなら、トーナメント戦に強制的にエントリーされ、そのお手紙の内容やスピードによってシード権が獲得できるからなのです。

 

「なんのこっちゃ⁉」っと思われたと思うので、簡単に解説します。

 

実はある時から、その方が講師となって、ご自身の体験をもとにスタッフ向けのサービス勉強会が開かれるようになりました。

 

その席数はA~Hぐらいで構成され、席順は独断&偏見トーナメント戦で先生によって決定されるのです。

そしてさらに、席は先生の近くからA、Bと決まっています。

 

先生がいらっしゃった時の対応が素晴らしかった人、送った手紙の内容が素晴らしかった、もしくはとても迅速に動いた人など、要するに先生を感動させた順番で、先生の近くに座れるというシステム。よろこび組…⁉

上位だと「よく頑張った」と、お褒めのお言葉をいただけるのですが、特別嬉しくもなく、なんだかもうよくわからない世界でした(笑)!

 

ちなみに私は一度戦力外通告を受けたことがあります(笑)!野球選手でもないのに、そんな体験をしたこと自体、今でもとても不思議ですが...。

原因は先生にお手紙を送る際、他のスタッフが便箋で送るなか、葉書で済ませてしまったことでした。

※言い訳をすると、単なる官製はがきではなく、その季節にあったものを選んでたんですよ。。。

 

挽回をどうするか考えたときに、女優(=お客様になりきる)になろうと思いました。

もし私が先生だったら、どんな文章を受け取ったら嬉しいか何度も何度も考えながら、その人物になりきるように努めました。そうすると今までのブロックが取れて筆が進み、結果先生に花丸をもらい許しを得ました。

※そもそも御礼の手紙で戦力外通告されること自体がおかしいのですが、ここは流してお読みください(;・∀・)

 

接客をしていて常々感じたのは、本当にいろーーんなお客様がいらっしゃるということ。理解に苦しむこともたくさんありますが、本気で相手の立場になってみると見えてくるものがあります。

「お客様の立場になって考える」とは言われますが日々業務でその意識が薄れてしまうこともありますよね。

「言うは易く行うは難し」!!文字通り、言うほど簡単ではありません。

 

毛色が変わったお客様に遭遇したときは、女優にでもなったつもりで、そのお客様になりきって考えてみることです。その感覚を得ると不思議と理解が深まり、寄り添うことができるのでお勧めです(^^♪

 

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 それではこのへんで。間野翠でした☆